メルセデス・ベンツは、ファッションと極めて密接な関係を持つ自動車ブランドです。過去138年間にわたり、300SLやGクラス、Sクラスセダン(W140)などの象徴的なモデルを生み出し続けてきました。独特なデザイン、特に「四角い箱型ヘッドライト」や「四つ目ヘッドライト」は、自動車産業におけるデザイン革新を牽引してきました。
そのトレンドの最前線を走り続ける背景には、国境を越えたコラボレーションがあります。10月19日、上海での「モンクレールジーニアス」イベントで、メルセデス・ベンツは再びモンクレールと協力し、コラボレーションによる新作シリーズを発表しました。このパートナーシップは、両社の互いに共鳴する価値観や歴史に基づいています。
メルセデス・ベンツ・グループAGのベティナ・フェッツァー副社長は、モンクレールとのコラボレーションにおける重要性を語り、共演するブランドの魅力を強調しました。特に、Gクラスのオフロード車に見られるハードコアなデザイン性と、モンクレールの高級感が共鳴し合っています。
また、今回のコラボレーションの一環として、プロジェクトGクラス パストII フューチャーアートカーが発表されました。このアートカーは、全長4.5メートルでマットオリーブグリーン/グレーのツートンカラーが印象的です。車体デザインには、90年代スタイルのブラックホイールや折りたたみ式フロントガラスが取り入れられ、クラシックなGクラスの要素が現代風にアレンジされています。
インテリアも革新が施され、特別にデザインされたオーディオシステムや、初期のGクラスへのオマージュであるチェッカーボードパターンが目を引きます。フェッツァー副社長は、このコラボレーションを「冒険的」「象徴的」「ラグジュアリー」と形容し、高級ブランドとしての特権性や製造における高いクオリティを強調しました。
この特別仕様車は新型G 450 dを基にしており、「Past II Future」という刻印や限定番号を持つことで、独自性とコレクション価値を示しています。2025年4月には、ファッションアイテムとともに発売される予定で、20台限定の販売となる見込みです。